ドライクリーニングとは?水洗いとの違いと向く服・洗濯表示の見方

ドライクリーニングとは、水の代わりに「有機溶剤」という油の仲間の液体で衣類を洗うクリーニングの方法です。「ドライ」は水を使わないという意味で、乾いたまま洗うわけではありません。水で洗うと縮んだり型くずれしたりしやすいウールのスーツやコート、ニットなどを、形や風合いを保ったまま洗えるのが大きな特長です。一方で、汗のような水に溶ける汚れは落ちにくいという弱点もあります。この記事では、ドライクリーニングのしくみ、水洗いとの違い、向く服・向かない服、洗濯表示の見方、自宅でできるかどうかを、布団の丸洗いを続けてきたしももとクリーニングがまとめました。

しももとクリーニングでは、衣類の宅配クリーニングを2026年11月に開始予定です(保管サービスもご用意する予定です)。衣類はドライクリーニング、ダウンジャケットは水洗いで承る予定です。料金やお申込み方法は、開始にあわせてこの記事でもご案内します。

 

先に結論:ドライクリーニングの基本

知りたいこと 答え
どんな洗い方? 水ではなく有機溶剤(日本では石油系の溶剤が多く使われています)で洗う、クリーニング店の洗い方です
得意なこと 皮脂・化粧品・油の食べこぼしなどの油性の汚れ。縮み・型くずれ・色落ちが起きにくい
苦手なこと 汗・塩分・砂糖・しょうゆなど、水に溶ける汚れ
向く服 スーツ・ジャケット・コート・ウールやカシミヤのニット・シルクやレーヨンの服・プリーツスカートなど
見分け方 洗濯表示の「円の中にP」または「円の中にF」がドライクリーニングできる印。円に×はドライクリーニング禁止
自宅でできる? できません。家庭の「ドライコース」やおしゃれ着用洗剤は、水でやさしく洗う方法で、ドライクリーニングとは別物です

 

ドライクリーニングのしくみ:水の代わりに溶剤で洗う

ドライクリーニングでは、専用の機械に衣類と溶剤を入れて洗い、溶剤を回収してから乾燥させます。洗う・すすぐ・乾かすという流れは家庭の洗濯と似ていますが、使う液体が水ではないところが大きく違います。

水で洗うと服が縮んだり形が変わったりするのは、ウールなどの繊維が水を吸ってふくらみ、もみ洗いの力で繊維どうしがからみ合うためです。溶剤は繊維にしみこんでもふくらませにくいので、縮みや型くずれ、色落ちを抑えながら洗えるというわけです。また、溶剤は油をよく溶かすので、襟や袖口の皮脂汚れ、ファンデーション、油の食べこぼしなどを落とすのが得意です。

主な溶剤 特徴
石油系溶剤 日本のクリーニング店で多く使われている溶剤。洗う力が穏やかで、衣類を傷めにくい
パークロロエチレン 油を溶かす力が強い溶剤。使える衣類が限られ、扱いにも注意が必要です
そのほか(シリコーン系など) 衣類へのやさしさなどを特長にした溶剤もあり、お店によって使い分けています

どの溶剤を使っているかはお店によって違います。気になる場合は、申し込む前にお店に確認するとよいでしょう。

 

ドライクリーニングと水洗いの違い

ドライクリーニングと水洗いは、どちらが優れているというより、落とせる汚れと向いている衣類が違うと考えるとわかりやすくなります。

比べるところ ドライクリーニング 水洗い
洗う液体 有機溶剤 水と洗剤
落ちやすい汚れ 皮脂・化粧品・油などの油性の汚れ 汗・塩分・砂糖・泥などの水に溶ける汚れ
縮み・型くずれ 起きにくい 素材によっては起きやすい
色落ち・風合いの変化 起きにくい 素材や染め方によっては起きやすい
向く衣類 ウール・カシミヤ・シルク・レーヨン、仕立てのしっかりした服 綿・ポリエステルなどの普段着、ワイシャツ、汗をたくさん吸ったもの

ドライクリーニングは汗汚れが苦手なため、夏によく着た服や汗をたくさんかいた服は、汗の汚れが残ることがあります。家庭で洗える表示の服なら、普段は自宅で洗い、シーズンの終わりにクリーニングに出すといった使い分けもおすすめです。

なお、布団は寝ている間の汗をたっぷり吸うため、しももとクリーニングでは布団を水で丸洗いしています。布団のドライクリーニングと水洗いの違いは、羽毛布団クリーニングの料金相場と選び方の記事で紹介しています。

 

ドライクリーニングに向く服・注意が必要な服

水で洗うと縮みや型くずれが起きやすい服ほど、ドライクリーニングが向いています。反対に、素材や装飾によってはドライクリーニングで傷んでしまうものもあります。

分類 主な衣類 理由
向く服 スーツ・ジャケット・ウールのコート 芯地や肩パッドの入った立体的な仕立てを、くずさずに洗える
向く服 ウール・カシミヤ・アンゴラのニット 水洗いで縮んだりフェルトのように固くなったりしやすい
向く服 シルク・レーヨン・キュプラの服、ネクタイ 水で縮む・シワになる・風合いが変わりやすい
向く服 プリーツスカート・ワンピース プリーツやシルエットが崩れにくい
注意が必要 合成皮革(合皮)・ポリウレタンを使った服 溶剤で表面がはがれたり、硬くなったりすることがある
注意が必要 プリント・ラメ・樹脂のボタンや飾りがある服 溶剤でプリントや飾りが溶けたり、はがれたりすることがある
注意が必要 革・毛皮 一般的なドライクリーニングとは別の、専門の扱いが必要

迷ったときは、まず服についている洗濯表示を確認しましょう。素材と表示を見れば、どんな洗い方ができるかがわかります。コートの素材ごとの注意点はコートのクリーニングの記事でも紹介しています。

 

洗濯表示でドライクリーニングできるかを見分ける

ドライクリーニングができるかどうかは、洗濯表示の「円(○)」の記号で見分けます。2016年12月から使われている今の洗濯表示(JIS L 0001)では、次のように表されます。

記号 意味
円の中に「P」 パークロロエチレンと石油系溶剤でドライクリーニングができる
円の中に「F」 石油系溶剤でドライクリーニングができる
円の下に線 弱い処理(やさしい洗い方)でならドライクリーニングができる
円に「×」 ドライクリーニング禁止
円の中に「W」 ウェットクリーニング(クリーニング店による特別な水洗い)ができる
洗濯おけの記号 家庭での洗濯ができる(洗濯おけに×は、家庭での洗濯禁止)

「家庭での洗濯禁止」でも、×のない円の記号があればクリーニング店で洗えます。反対に、ドライクリーニング禁止の服は、表示に合わせて家庭で洗うか、ウェットクリーニングに対応しているお店に相談しましょう。洗濯表示が切り取られていてわからない服も、申し込む前にお店に相談するのが安心です。

 

ドライクリーニングは自宅でできる?

ドライクリーニングは、専用の機械と溶剤を使うクリーニング店の洗い方なので、自宅ではできません。洗濯機の「ドライコース」や「おしゃれ着コース」、おしゃれ着用の中性洗剤は、水の中でやさしく洗う方法です。名前は似ていますが、溶剤を使うドライクリーニングとは別物です。

ドライクリーニングの記号がついた服でも、洗濯おけの記号で家庭での洗濯ができる表示になっていれば、表示に従って自宅で洗えます。家庭での洗濯禁止の服を自宅で洗うと、縮み・型くずれ・色落ちが起きることがあり、一度縮んだ服は元に戻らないこともあります。次のような服は、無理をせずクリーニングに出しましょう。

・洗濯おけに×がついている(家庭での洗濯禁止)
・ウール・カシミヤ・シルクなど、縮みやすい・風合いが変わりやすい素材
・スーツやコートなど、芯地や裏地が入った仕立ての服
・高価な服、思い入れのある服

 

ドライクリーニングから戻ってきた服の扱い方

クリーニングから戻ってきた服は、ビニールのカバーを外してからしまいましょう。カバーをかけたままだと湿気がこもり、カビや黄ばみの原因になります。

・ビニールカバーを外し、風通しのよい日陰でしばらく空気に当てる
・溶剤のようなニオイが残っていると感じたら、すぐに着たりしまったりせず、よく風を通す
・肩の形に合った厚みのあるハンガーにかける
・ほこりよけには、通気性のある不織布のカバーを使う
・ウール・カシミヤなどの服には防虫剤を使う

しまい方や湿気対策のコツは、布団の収納・保管方法ガイドでも紹介しています。

 

しももとクリーニングの衣類クリーニングについて

しももとクリーニングでは、2026年11月から衣類の宅配クリーニングを開始予定です。洗い方は次のとおり予定しています。

品物 洗い方
衣類(ダウンジャケット以外) ドライクリーニング
ダウンジャケット 水洗い
布団 水洗い(丸洗い)。現在承っています

衣類は、縮みや型くずれが起きにくいドライクリーニングで承る予定です。保管サービスもご用意する予定で、料金・受け付けできる品物・お届けまでの日数・お申込み方法は、開始にあわせてご案内します。ダウンジャケットについては、ダウンジャケットのクリーニングの記事で詳しく紹介しています。

 

よくある質問

Q. ドライクリーニングは家で洗えませんか?

A. ドライクリーニングそのものは、専用の機械と溶剤が必要なため自宅ではできません。洗濯表示で家庭での洗濯ができる服なら、表示に従って自宅で洗えます。家庭での洗濯禁止の服は、クリーニングに出しましょう。

Q. ドライクリーニングはどうやってやるのですか?

A. クリーニング店が専用の機械に衣類と溶剤を入れて洗い、溶剤を回収してから乾燥させ、アイロンなどで仕上げます。洗う前には、シミの確認や前処理(シミ抜き)をすることが一般的です。

Q. ドライクリーニングできれいになりますか?

A. 皮脂や化粧品などの油性の汚れはよく落ちます。一方、汗などの水に溶ける汚れは落ちにくいので、汗をたくさん吸った服は汚れが残ることがあります。家庭で洗える服は自宅で洗う、汗汚れが気になることをお店に伝えるなど、汚れに合わせて使い分けましょう。

Q. ドライクリーニング禁止の服はどうすればいいですか?

A. 洗濯表示で家庭での洗濯ができれば、表示に従って自宅で洗えます。家庭での洗濯もできない場合は、ウェットクリーニングに対応しているお店に相談しましょう。

Q. 家の洗濯機の「ドライコース」はドライクリーニングですか?

A. いいえ。洗濯機のドライコースは、水を使って弱い力で洗うコースです。溶剤を使うドライクリーニングとは別物なので、家庭での洗濯禁止の服には使わないでください。

Q. しももとクリーニングでは、今衣類を出せますか?

A. 衣類の宅配クリーニングは2026年11月に開始予定です。現在はお布団のクリーニングを承っています。

 

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お布団は、寝汗をたっぷり吸うので水で丸洗いするのがおすすめです。しももとクリーニングの羽毛布団クリーニングは、ご自宅から送るだけで丸洗い・乾燥まで仕上げてお届けします。

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